Vitamin Studioでは、ご希望の方に、レッスンの録音許可をいただいた上で、レッスン後にその日のフィードバックを文章でお送りしています。
LINEやメールで、その日のレッスンで気づいたこと、今取り組んでいる課題、次回までに意識してほしいことなどをまとめてお伝えする、という形です。
これは最初からそうしていたわけではなく、レッスンを続ける中で自然と必要だと感じるようになったやり方です。今回はその意図について書いてみたいと思います。
レッスンでまず心掛けていることは「見立て」です
ギター講師の仕事は技術を教えることが中心です。
実際にレッスンの時間の多くは、フォームや音の出し方、フレーズの組み立て方など、具体的な技術についてお話しすること、改善するための練習に使われます。
ただ、もう一つ、表に出にくいけれど大事な役割があると感じています。それは、生徒さんが本当に取り組むべき課題はどこにあるのかを見立てるという役割です。
医者の問診に少し似ているかもしれません。
患者さんは「頭が痛い」と言って治療を希望しますが、原因は別のところにあることもある。
お医者さんは話を聞きながら、症状の背後にあるものを探っていくと思います。
ギターレッスンでも、似たようなことが起こります。生徒さんは「アドリブができるようになりたい」「曲をうまく弾きこなしたい」といったご要望を持って来てくださいますが、その実現を妨げているのが何なのかは、ご本人にも見えていないことがあります。
例えば、最近ある生徒さんのケースで
数ヶ月前から通ってくださっている生徒さんがいて、体験レッスンの時点では、かっこいいアコギの弾き語りのオブリガートを入れられるようになりたい、エレキのソロにもチャレンジしてみたいといった、引き出しを広げる方向のご要望をいくつかお持ちでした。
その奥にある一番のご希望は「弾き語りやライブで本物の実力をつけたい」というところだったので、まずはご要望を尊重しつつレッスンを進めてきました。
ただ、何回かレッスンを重ねるうちに、私の見立てでは、ライブで通用する実力をつけたいのであれば、まずリズム感の部分に時間をかけたほうがいいのではないかと感じるようになりました。
ご本人としては、リズムが弱点だという自覚はあまりなかったようなのですが、お話ししながら少しずつコンセンサスを取って、今はそこを丁寧に取り組んでいます。
実は、大手レーベルでアーティストのレッスンを担当させていただく場合も、こういった基礎力の部分をじっくり鍛えることが多いです。
派手なフレーズや技を増やすよりも、リズム・音色・歌に対する寄り添い方といった土台のほうが、ライブやレコーディングでの説得力に直結するからです。
リズムを改善するというのは、走り方のフォームを直すようなものに近いと思っていて、短期間で派手な変化は起きにくい性質のものです。
だからこそ、何を目的にどんな練習をしているのかを、文章にして手元に残るようにしておくことが、生徒さんにとっても安心材料になるのではないかと思っています。
実際にお送りしたメモから、一部を抜粋するとこんな感じです。
リズムの捉え方について
現状、メトロノームのクリック音を「点」として捉え、その都度合わせにいく動作になっているように感じます。これがメトロノームに合わせるとだんだんとズレていってしまうもどかしさにつながっているのではないかと。
リズムを「円を描くような連続的な時間軸」として捉え直して、クリックに追従するのではなく、自立したビートでメトロノームと並走する状態を目指していけたらと思います。
当面のエクササイズ
BPM 90〜100程度の落ち着いたテンポで、ブラッシングを用いた16分音符の反復練習から。グリッド(定規)の精度を高めていくのが先決かなと思っています。
1曲を通じてメトロノームと同期し続ける練習も、合わせて少しずつ取り入れていきましょう。
このような形で、その日に話したことを整理し直して、次回までに意識してほしいことを言葉にしてお渡ししています。
動画とフィードバックがあると、レッスンが線として濃く残る
レッスンは週に一度や月に数回といったペースで行うので、間が空きます。その間に、レッスンで話したことが少しずつ薄れてしまうのは、自然なことだと思います。
また、生徒さんには私の演奏を実践動画としてご自身のスマホで録画していただいています。
ご希望がある場合には、実際にご質問いただきながら、解説を交えた動画をじっくりと撮っていただいています。
「お手本動画とフィードバックの文章が手元にあるので復習が捗りやすくなる」と実際に生徒さんからもお声をいただいています。
私自身も、フィードバックを書く過程でその日のレッスンを振り返ることになるので、次回どこから始めるか、どんな順番で組み立てるかが整理されます。生徒さんにとっても私にとっても、レッスンが点ではなく線になっていく仕組みだと感じています。
生徒さんがどう感じているかも、感じ取れなきゃいけない
レッスンというのは、技術を一方的に伝える場ではないと思っています。
生徒さんが今どう感じているか、どこに引っかかっているか、何を面白いと思っているか。そういうことを感じ取りながら進めないと、的外れな指導になってしまう。
場合によっては言語化しづらい感覚を生徒さんにインストールしなくてはいけないようなこともあります。
フィードバックを書くという作業は、その感じ取ったものを改めて整理して確認するプロセスでもあります。
書いてみてはじめて、「あ、ここはもう少し深堀して説明してみたほうがよかったかもしれない」と私自身も気づくことがあります。
そういったことも含めて、レッスンの補足としても機能しています。
フィードバックメモの送付について
ご希望いただいた方には、レッスンの録音許可をいただき、それを私のほうでまとめてフィードバックとしてお送りしています。要点が発生するレッスンの際に差し上げる形になります。
楽器練習は身体知、感覚知が大きいため、言語化で全てがカバーできるわけではありませんが、意識づけとしては役に立ちます。
Vitamin Studioのレッスンにご興味ある方はぜひ一度、体験レッスンを受けてみてください。



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