「アッパーストラクチャートライアド(UST)」という言葉、なんだか難しくて大げさに聞こえますよね。
しかし、実際にやっていること自体は特別なことではありません。
これは、複雑になりがちなテンションノートを、効率的に扱うための捉え方のひとつです。
新しい響きをゼロから作るというより、
- すでに自分の中に定着している「トライアド」を活用する
- 複数のテンションを「ひとつの塊」として捉え直すという感覚に近いです。
アッパーストラクチャートライアドとは?
アッパーストラクチャートライアドは、コードの基本構造(ルート、3度、5度など)とは別に、その上で鳴らす音を「独立したトライアド」として扱う考え方です。
結果としてそこにはテンションノートが含まれることになりますが、大事なのは「テンションを足そう」と意気込むことではありません。
ポイント
「トライアド」という、すでに完成された美しい形をそのまま乗せているだけ。
そんな自然な感覚でテンションを扱えるのが、この手法の面白いところです。
★ 具体例:Cコードの上で「Dメジャー」を使う
たとえば、Cメジャーコードの上で、Dメジャートライアド(D, F#, A)を重ねてみましょう。
出てくる音を並べると、単純にこの6音になります。
C, E, G + D, F#, A
これをCをルート(基準)としてインターバルで整理し直すと、こうなります。
| 音 | C | E | G | D | F# | A |
| 度数 | 1 | 3 | 5 | 9 | #11 | 13 |
Cadd(9,#11,13)というコードが出来上がります。
結果として、綺麗にテンションが重なったハーモニーが得られます。
この考え方のメリット
なぜわざわざ「トライアド」として考えるのか?その理由はとてもシンプルです。
1. トライアドは「形」として扱いやすい
- 耳に馴染んでいる: 3音の重なりが美しく、響きが濁りにくい。
- 運指が安定している: ギターの指板上で、すでに知っている押さえ方が使える。
- フレージングしやすい: アルペジオなどのフレーズを組み立てる際、基本単位として扱いやすい。
2. テンションが効果的に響く
アッパーストラクチャートライアドを使うと、テンションノートがバラバラにならず、「まとまりのある響き」として響きます。
狙って難しい音を出すのではなく、慣れた形を崩さずに使った結果、効果的なテンションが含まれるという強みがあります。
まとめ
アッパーストラクチャートライアドは、
- 操作を複雑にするためのルールではなく
- テンションノートを「扱いやすく整理する」ための実用的な方法
です。
「すでに扱いやすいトライアドという形を、そのまま使う」
それだけで、コードの響きの選択肢は自然に、そして美しく広がっていきます。
名前を覚えることに一生懸命になる必要はありません。
まずは「このコードの上で、あのトライアドを弾くといい響きだな」という発見を楽しんでみてください。
Vitamin Studioではこのように、複雑に聞こえる理論も、なるべく噛み砕いて実際に使えるようにレッスンをしています。
体験レッスンも受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。



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