学習の基礎の定着が非常に重要
ギターを手に、「コード進行の仕組みを知りたい」「スケールの役割を理解したい」と思われたことはありませんか?
その好奇心は、音楽を深く楽しむ上でとても大切な原動力です。
しかし、もしインターバルやダイアトニックコードが体に入っていない場合、理論を一気に理解しようとすると、混乱しやすいことがレッスンで度々見受けられます。
学習プロセスで前提条件の定着がないまま、抽象化して理解をすすめようとすると効率が悪くなってしまう場合があるのです。
理論を急ぐと、なぜ混乱するのか
脳の「考えるスペース」に余裕を
理論を早く理解したいというお気持ちは素晴らしいことです。
しかし、インターバル(R–m2–M2–m3〜)やダイアトニックコード(Ⅰ–Ⅱm–Ⅲm–ⅣM~)がまだ自動化されていない場合、脳のワーキングメモリ(パソコンでいう「作業スペース」)がすぐにいっぱいになってしまいます。
- 「Cってどこだっけ?度数でなんていうんだっけ?」
- 「Amは何フレット?ダイアトニックコードだったけ?」
このように基本を毎回思い出していると、深い理論にまで集中できません。
まるで、料理の材料を出さないままレシピに取りかかるような状態です。
ギターで基礎を「体得」する効果
音を「見て」「聴いて」「触れて」覚える
たとえば:
Cメジャースケールを定着させたい場合、
インターバル(度数)を、フレットボードでゆっくり弾いてみてください。
- 5弦3フレット:C(P1)
- 5弦5フレット:D(M2)
- 4弦2フレット:E(M3)
- 4弦3フレット:F(P4)
- 4弦5フレット:G(P5)
- 3弦2フレット:A(M6)
- 3弦4フレット:B(M7)
- 3弦5フレット:C(P8)
度数を声に出して、実際に歌いながらやりましょう。
そうすることで、目・耳・指を使った多感覚の統合が起こります。
脳が音と理論をしっかり結びつけてCメジャースケールの中身を理解できるのです。
自動化による余裕が生まれる
この練習を1日5分、1週間続けてみてください。
指がスケールを「勝手に」動くようになります。
これは、脳の「基底核」が働いて動作を自動化した結果です。
すると理論も、「完全5度とは?」という抽象的な疑問が、「Rから見てこのフレットにある」と視覚的にもすぐに把握できるようになります。
さらに慣れてくれば、楽器を持っていない時でも「指板をイメージ」して「完全5度」をすぐに答えることができます。
基礎の体得が学習を加速する理由
脳に余白が生まれる
- 基礎を体得する → 自動化される
- 自動化される → 脳の作業スペースに余裕
- 余裕が生まれる → 抽象的な理論にも集中できる
このように、学びの循環が加速します。
質問がより具体的になる
基礎が身につくと、以下のように質問の質も変化します。
- Before:「コード進行って何ですか?」
- After:「なぜFがサブドミナントなんですか?」
この変化は、学習の成長における大切なサインです。
理論を勉強する基礎として
① まずは音名とインターバルの名称を覚え、ギターでゆっくり弾いてみる
5弦3フレットのCをRootとして、そこから音名と度数を声に出しながら、半音ずつ弾いてみてください。
「R、m2nd、M2nd…」と指と声で確認するだけで、体が覚えてくれます。
② ダイアトニックコードを覚え、定番のコード進行の響きを感じる
ダイアトニックコードを覚え、定番のコード進行(C–G–Am–F)を弾きながら、「I–V–vi–IV」と度数で意識してみましょう。
「なぜこの進行が心地よいのか?」と自然に考えるようになります。
③ 質問の前に、まずは実際に音を出す
「完全5度って何だろう?」と思ったら、CからGまでの音をギターで弾いて、半音を数えてみてください。
体験とともに「なるほど!」が生まれます。
ご自身の学習ペースを大切に
ギターを通じて、理論を「体でわかる」ことが何よりの近道です。
インターバルやダイアトニックコードをギターでスラスラ弾けるようになったとき、理論の全体像が自然に見えてくるはずです。
焦らず、ご自身のペースで一歩ずつ。学びのプロセスを楽しんでいただけたら、何より嬉しく思います。
※具体的なインターバル(度数)の習得方法はこちらの記事へ



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