音楽学習を“生”で体験する意味
現代は情報や学習手段がほぼ瞬時に手に入る時代です。AIを使えば、理論や演奏方法をすぐに学べるようになってきました。
しかし、音楽を心から楽しみ、表現する力は、単なる情報やAIの解答だけでは十分ではないと感じます。
ネットやAIの回答だけで学ぶことは、知識を増やすのには役立ちますが、心が動く体験や自ら考えて試す力は育ちにくいのではないでしょうか。
暗黙知と感情体験の価値
音楽は、言葉では表しきれない「感覚知」や「暗黙知」を育てる学びの要素が大きいと考えています。
演奏中に感じる微細な感情や表現の揺れこそが、音楽を楽しいと感じ、続けたいという気持ちにつながります。
私自身、講師としてまず大事にしているのは、心が動くことです。
音が出せることよりも、演奏する中で自分の気持ちが揺れ動く体験こそが、最も価値があるように思います。
またAIはその知識の提示に関しても、こちらの情報を暗黙知的に汲み取ってはくれません。
以前の記事「バレーコード(セーハ)のコツをGoogle AIに聞いてみた→回答を現役ギター講師が添削してみた」で述べましたが、汎用的な知識を示すことはできますが、その音楽的表現や演奏スタイルに応じた微調整までは難しい印象です。
AIだけで学ぶ場合の限界
AIだけで学ぶことは、弾ける技術をある程度まで身につけるには有効かもしれません。
しかし、音楽を続けたいという気持ちや表現の楽しさ、深さを育てるには不十分な場合もあるでしょう。
AIと人間の学びの組み合わせ
AIは知識や基本的なスキルを学ぶツールとして便利だとは思っています。
- 汎用的な知識や基本的な情報収集はAIに任せてもよい。
- 感情や表現を育てるには、実際に演奏して体験することが欠かせない。
- AIの解答を基に自分の演奏で試し、実際の人間に聴いてもらってフィードバックをもらう。
こうした意識で活用していくと、AIもより心強いパートナーになるのではないでしょうか。
AIに頼るだけでなく、自分の感情を動かしながら試行錯誤することが、音楽の本当の楽しさや成長につながると思います。
まとめ
AIは効率的な学習ツールとして優秀ですが、音楽の深さや面白さは、心の揺れや感情体験から生まれるものです。
私が講師として重視するのは、まずは自分と生徒さん自身が「グッとくるかどうか」です。
AI時代だからこそ、人間ならではの体験を大切にする学び方が、音楽を楽しむ力ややる気、人生の豊かさにつながると信じています。



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