以前のブログ記事では、ギター指板把握の基礎としてコードトーン練習の重要性を解説しました。
※ギターの指板把握の基礎練習!コードトーンを練習しましょう
今回はその応用として、「Just the Two of Us」のコード進行を題材にした上級者向けコードトーン練習をご紹介します。
この練習では16分音符でのコードトーン連結を意識し、指板上でコードチェンジの響きが見える状態を目指します。
1. アドリブソロの達人は指板把握力が高い
以前のブログ「ロベン・フォードのギターソロ解説」でも取り上げましたが、彼が「Just the Two of Us」で披露したアドリブソロは、コードトーンを深く理解した上で自由に音を選択していることがわかります。
・私が実際に弾いてみたタブ譜付き動画
こうした演奏は、指板全体でコードトーン把握ができていないと不可能です。
2. 使用コードと構成音(Just the Two of Us)
今回の練習で使用する主なコードと構成音は以下の通りです。
| コード | 構成音 |
|---|---|
| D♭Maj7 | D♭(R) – F(M3rd) – A♭(5th) – C(M7th) |
| C7 | C(R) – E(M3rd) – G(5th) – B♭(m7th) |
| Fm7 | F (R)– A♭(m3rd) – C(5th) – E♭(m7th) |
| E♭m7 | E♭(R) – G♭(m3rd) – B♭(5th) –D♭(m7th) |
| A♭7 | A♭ (R)– C(M3rd) – E♭(5th) – G♭(m7th) |
3. コードトーン練習のポイント
今回使用する譜例です。
タブ譜はポジションを特定しています。(8~12フレット)
ポジションは守ってください。
虫食い状態の箇所はご自身で、ポジションを探していただくように要求しています。
3-1. 練習の意図:コード連結の意識と指板エリアの場所を限定
1.コードチェンジの瞬間に次のコードトーンに近い音で連結させることが重要です。
→運指やポジションの暗記だけでなく、指板上でコードの響きが「つながって見える」感覚を作る
2.指板エリアを特定することによって、コードチェンジが起こっても自然に連結しやすいポジションが見えます。
→8~12フレットに限定することによって音楽的に文脈が途切れないポジション把握がしやすい
3-2. 練習手順を整理すると
- 8~12フレットに限定、コードトーンをR→3rd→5th→7thと順番に弾く
- 次のコードに切り替わると同時に、近いポジションのコードトーンから開始
- 16分音符で上下に連結させながら弾く。
4. 練習中の意識ポイント
音程(インターバル)の把握:ルート、3rd、5th、7thを意識してください。
→常に度数を意識することによって、度数で指板全体が視えるようになる
慣れてきたら他のエリア(1~5フレットなど)も同じ原理で練習してみましょう。
5. まとめ
「Just the Two of Us」のコード進行を題材にしたコードトーン練習は、単なるスケール練習では得られないハーモニー感覚と指板把握力を養えます。
ロベン・フォードの演奏例からもわかるように、達人レベルのアドリブには指板全体の音を深く理解する基礎が不可欠です。
エリアを限定し、コードトーンを連結させる練習を繰り返すことで、アドリブの自由度が格段に高まり、コードチェンジの瞬間も耳と手で“見える”ようになります。
是非、練習に取り入れてみてください!
※Vitamin Studioでは、このような練習レシピを生徒さんの状況に合わせて提案しています。
今回の練習も「ギタリストとしてとにかく対応力を上げたい!」という生徒さんのご要望の元、
指板把握の改善が必要と私が判断させていただき、この練習を提案させていただきました。
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