アニメ劇伴のダビング:感覚と論理をすり合わせるプロセス

参加作品 - 作編曲担当

こんにちは、Vitamin Studioの田村です。
先日、自分が担当したアニメの劇伴(サウンドトラック)のダビング現場に立ち会ってきました。

ダビングは、自分の作った音楽が映像の中でどう機能しているか、「ここが良い/ここはちょっと違う」をリアルタイムで確認できる、すごく貴重な場なのです。
なので、できるかぎり現場には顔を出すようにしています。

感覚と論理が交差する現場の空気

現場では、監督、音響監督をはじめ、各分野のプロフェッショナルが「最適解はどこか?」を真剣に問い続けます。
それぞれの感覚を持ち寄りながら、論理的に答えを絞り込んでいく作業です。
「シーンに音楽が本当に必要かどうか」
「入ってくるタイミング、音量は適切か」
などベストを探って、繊細に作業をしていきます。

今回でご一緒させていただくのは2度目なるのですが、大ベテランの音効・今野康之さんも参加されていました。
アニメ・実写を問わず日本映像作品を長年支え続け、「SHIROBAKO」の音効キャラクターのモデルとも言われる重鎮です。
「ここは音楽と音効がぶつかるのでは」など、長年の経験からくる具体的な視点をその場でいただけて、本当に勉強になりました。

何より異なる視点がぶつかり合って、ひとつの結論へと収束していくあの熱量——これが、僕はほんとうに好きで。現場ならではの醍醐味だなと感じています。

チームで作るから得られるもの

プロジェクトごとに声をかけていただき、チームでひとつの作品を仕上げていく。これもこの仕事の大きな魅力のひとつです。

プロジェクトの規模や期間はそれぞれ違いますが、その中で生まれる密なコミュニケーションや、現場でもらえる客観的なフィードバックは、自分自身の成長にとっても大きな糧になっています。

経験が積み重なって「基準」になる

現場で得られる一次情報は、それ単体で絶対的な正解になるわけではありません。
でも、さまざまな現場を経験して、そこで起きることを観察し続けていると、だんだん「共通項」が見えてきます。

その積み重ねが、自分の中にひとつの「判断基準」を作ってくれる感覚があります。

こうして現場から持ち帰った指標を、ビタミンスタジオでのレッスンにも反映させています。プロの制作現場で求められる論理的思考や、クオリティの捉え方——それを個人制作やレッスンの場にも持ち込むこと。これが、当スタジオがお届けしたい価値のひとつだと考えています。

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