楽器が弾けるための一歩:小さな喜びを積み重ねる
先を見過ぎない、今日の5分から
楽器を弾けるようになった時のイメージが湧きますか? 自分だけでも楽しめるソロギター、カラオケではない生の弾き語り、バンドでかき鳴らすロック、ジャズやブルースのジャムセッション—— 一人でも、仲間とでも気軽に楽しめるギターは、本当に素晴らしい楽器です。
僕は、そんなギターが大好きで、楽器練習を長年続けてきました。 「仕事にしてしまったぐらいだから、元から練習が好きだったんでしょ?」と言われそうですが、 実は大人になってからの方が安定して練習できているような気もします。 「自分を練習させるコツ」がわかってきたのかもしれません。
そこで、楽器を練習するための心構えについて、あらためてお話ししたいと思います。
練習は小さな喜びを意識的に積み重ねることが大切です。 「遠いゴールばかり見ないで、今日の5分に目を向ける」。 マラソンでも、ゴールばかり見ていると疲れるけど、「1キロ進んだ!」って喜べば走るのが楽しくなりますよね。
この記事では、そんな感覚で、初心者のための楽器練習を「小さな喜び」で満たすコツを、改めて整理してお伝えしたいと思います。
小さな成長を楽しむ:楽器練習の「5分の魔法」
1. 作業興奮を活かす
心理学で「作業興奮」という考えがあります(僕も最近知りました)。 「やる気が出るから行動する」のではなく、「行動すると、やる気が後から湧く」。
まずはギターを手に取る、とりあえず知っている楽曲、弾ける楽曲のフレーズを5分だけ弾く。
実際に僕も朝のルーティンは急ぎの予定がない限り、「弾いていて楽しいもの、苦にならないもの」から弾き始めてます。 例えば、「youtubeで適当に伴奏トラックを探して、アドリブソロを弾きまくる」とかよくやっていますね。 30分ほどあまり考えすぎず、心の赴くまま即興で弾いたりもしています。
2. 毎日同じ時間に少しだけ(ルーティン化)
習慣化のコツは、毎日決まった時間に小さな行動をすること。 上記で述べたように、朝のコーヒータイムに5分間だけ、まずは弾く。 その次にポップスのコード進行を1つだけ覚える。 これだけでも、少しずつ上達と練習自体に慣れていくようになります。
僕の場合は、ルーティーンの内容は時期によって変わるのですが、運指練習など定期的に必ず入れている練習はあります。
3. 好きな音楽でスイッチを入れる
モチベーションを高めるために、練習中、また練習前に好きなアーティストの動画を見るのがおすすめ。 Pat Metheny、maroon5、BB King——動画を5分見て「あの音、弾きたい!」と思ったら、そのまま楽器に触ってみてください。 憧れは原動力。脳科学的にも好きな音楽はやる気スイッチになるそうです。
実際の例
私の教室の生徒さん、50代会社員のSさんも練習がほとんど出来ていなかったようなのですが、 まずは好きなギタリスト(Char)の動画を見るようにしたそうです。 それから毎日5分だけは、何も考えずギターを弾くようにしていました。
半年後、「5分じゃ物足りないから、どんどん練習時間が長くなってしまって、弾きたいとずっと思っていた楽曲が3曲、気がついたら弾けるようになった。」と笑顔で披露してくれました。
実際に小さな行動をしてみると「体質」が変わってくるのです。
「遅延報酬」を知る:楽器練習が人生に与える贈り物
楽器練習は、すぐには結果が出ません。 でも、その「ゆっくり育つ時間」こそが、大きな価値になります。
心理学では「遅延報酬」という言葉があるそうです。 すぐの楽しみを我慢して、未来の大きな成果を目指す。
たとえば、5分間だけコードトーンのエクササイズをこなす。 それが、5年後のジャズセッションで「自由なアドリブ」ができる土台になる。 この感覚は、日常生活でも役立ちますよね。
幼少時に音楽を習うのは良い、とされている理由の一つは「忍耐」や「計画性」、「達成感」を知れること。 5分の練習が、未来への小さな種になることが、楽器練習を通して体感できるのです。
10年後の自分が、今日の5分に「ありがとう」と言ってくれるかもしれません。
音楽の魅力:音で心を通わせる
音楽の醍醐味は、音で感情が伝えられること。 言葉を超えて感情のコミュケーションができる力、というのは音楽が最も優れているのではないでしょうか。
音楽の研究では、音は言葉より感情を伝える力が強いそうです。 言葉で言いづらいことも、音なら自然に伝えられる。
おわりに:楽器練習を、人生の喜びに
楽器練習は、地味かもしれません。 でも、その地味な時間が、深い喜びをくれます。
5分だけコードを弾く小さな成長。 ゆっくり育つ集中力。 音で心を通わせる豊かさ。
下北沢のVitmain Studioのギターレッスンはそこを大事にして、生徒さんをしっかり支えたいです。
今日、5分だけ。 好きなアーティストの動画を見て、楽器に触ってみませんか。 1小節、コードを弾けた。それで十分だと思います。
1年後、自分が想像以上にギターを楽しめている姿が浮かんでくるはずです。



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