はじめに
こんにちは、Vitamin Studioの田村です。
今回は、セッションギタリスト田中義人さんが今井美樹さんの名曲『幸せになりたい』のライブで演奏されたエンディング・ギターソロを分析します。
このソロは、ブルース的なフィーリングとジャズ・フュージョン的アプローチ、J-Popの王道的歌心が見事に融合しています。
J-POPという文脈でどう聴かせるかという視点は、ギターを弾く人にとって非常に参考になる内容です。
実際に僕が演奏してみたタブ譜付き演奏動画です↓
幸せになりたい / 今井美樹 Miki Imai Concert Tour 2008
Ending Guitar Solo by 田中義人
【オリジナル動画】 幸せになりたい / 今井美樹 Miki Imai Concert Tour 2008
田中義人さんのプレイスタイル
田中義人さんは、ソウル、ジャズ、ブルース、ロックなど幅広いスタイルを持ち、様々なアーティストの現場で活躍されている著名なセッションギタリストです。
黒人音楽にリスペクトがありつつ、J-Popにも適合したスタイルが、個人的にとてもカッコいいと思っています。
このソロも、そんな音楽のエッセンスが凝縮された演奏となっています。
※同じく著名なセッションギタリストである今剛さんのプレイも以下の記事で取り上げています。
→今剛さんの演奏について~トップセッションギタリストから学べること
ソロの魅力を構成する3つの要素
このソロが持つ魅力と、学ぶべきポイントを3つの要素に分けて解説します。
1. ブルースの「情感」:keyをマイナー解釈した・ブルーススケールの導入
- 手法: 曲のキーはE Majorですが、ソロの途中でEマイナーのブルーススケール(ペンタトニック+ブルーノート)のフレーズを入れています。
- 効果: 明るいコード進行の上でマイナーの音を使うことで、ブルース特有の渋みが生まれ、フレーズに深みが加わります。
2. ジャズ・フュージョンの「知性」:コードトーンとテンション
シンプルなブルースフレーズだけでなく、少し複雑なフレーズアプローチも見られます。
- 具体例: 0:25秒からのBm7のフレーズが良い例です。
コードトーンで輪郭を作りながら、テンションノートを織り交ぜるジャズ・フュージョン的な手法が使われています。
※参考ブログ↓
「ギターの指板把握の基礎練習!コードトーンを練習しましょう」 - 効果: フレーズに複雑な色彩と奥行きが生まれ、音楽的な高さを感じさせます。
3. J-POPの「歌心」:メロディックなアプローチ
ブルースやフュージョンの手法を用いながらも、このソロがJ-POPの王道として成立している重要なポイントです。
- 言い換えるなら、 高度なフレージングを取り入れながら、あくまでもメロディックに歌っているのが特徴です。
楽曲のエンディングとして求められる熱い大きな歌心を保っています。
ブルースとジャズ・フュージョンの要素を、J-POPの文脈に違和感なく自然に落とし込んでいる点が素晴らしいです。
最高の教材としてのソロ
田中義人さんのこのソロは、ブルースフィーリングとジャズ的アプローチ、そしてメロディを歌い上げる表現力という、ギタリストが学ぶべき要素が詰まった素晴らしい好例です。
そして、フレーズをコピーする際は音符だけでなく、ピッキングのタッチやスライドなどのニュアンスにも注目して練習してみてください。
Vitamin Studioでは、このソロのように実践的な楽曲分析を通して、アドリブを学ぶレッスンを行っています。
さらに具体的なアプローチのコツなどを学びたいという方は、ぜひお問合せください。
→レッスン詳細について



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