Vitamin Studioの田村です。今回は、ソウル・R&B・ネオソウル系の音楽にギターがなぜあれほど自然に馴染むのか、その理由を奏法の観点から考えてみたいと思います。
きっかけは上の2本の動画です。
Nujabesのビートに、生音のエレキギターを重ねてみました。ネオソウル的なアプローチを意識しながら弾いています。
※ Nujabesはサンプリングでジャズギターを取り入れた名曲を残しています。
その音像を踏まえて、「自分がギターを入れるとしたらどうアプローチするか」を考えながら弾いたのがこの動画です。
ギターは「鳴らした後」に音を変えられる楽器
ピアノは、鍵盤を押した瞬間に音が決まります。その後、音の高さや揺れを変えることはできません。
ギターは違います。弦を鳴らした後から、音の形を変えることができます。
- ハンマリング・プリング:指だけで音をなめらかにつなげる
- スライド:音と音の間を滑らかに移動する
- アームバー(トレモロアーム):音程そのものを揺らす
これらは全て、「出した音をその後も操作できる」というギター固有の特性から生まれる技術です。
この「揺れ」こそが、ソウル・R&B・ネオソウルのグルーヴと本質的に相性がいい理由だと思っています。
なぜ”揺れ”がソウルに必要なのか
ソウルやR&Bの音楽には、直線的な正確さ(グリッド)より人間的な「揺らぎ」が求められることが多いです。
音が少しだけしなる感じ、呼吸しているような柔らかさ——そういった質感がジャンルのグルーヴを作っています。
ストレートにコードを弾くだけでは、その質感は直線的になってしまいます。
音が「置かれた」だけになってしまうからです。
アームバーで音をわずかに揺らす、スライドで音と音をつなぐ、ハンマリングで音をなめらかに歌わせる。
こうした技法を加えることで、ギターの音はビートや歌に溶け込むように馴染んでいきます。
カッティングで「躍動感」も担う
柔らかさの話をしてきましたが、ギターはリズムも担える楽器です。
カッティングはコードをリズミカルに刻む奏法で、バンドやトラックの中でリズムを立たせる役割を果たします。ソウル・ファンク系の音楽では特に重要で、ギターがドラムやベースと一緒にグルーヴを作る場面が多くあります。
柔らかく揺れる音と、リズムを刻む躍動感。この両方を一本の楽器で表現できるのが、ギターの大きな魅力です。
この「揺れ」はレッスンで身につけられます
ハンマリング・プリング・スライド自体は、初級者でも取り組める技術です。
しかしただ音を出せるようになるだけでなく、与える効果を意識して取り組むと音楽的な表現に直結します。
ソウルやR&Bが好きな方、ネオソウル的なギターを弾いてみたい方は、ぜひ一度レッスンでこのアプローチを試してみてください。
English note:
Nujabes was a master of sampling — he often layered jazz guitar into his beats, blurring the line between hip-hop and something more organic. This got me thinking: if I were to add a real electric guitar over his music, how would I approach it?
The answer was movement. Unlike piano, a guitar can shape its sound after the note is played — through hammer-ons, pull-offs, slides, and the tremolo arm. That subtle wobble and softness is exactly what soul, R&B, and neo-soul grooves are built on.
So instead of playing chords straight, I let the notes breathe. A little arm vibrato here, a slide into the chord there. That’s the idea behind these two clips.
If you’re in Shimokitazawa and want to explore this kind of approach, feel free to get in touch.



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