ニューオーリンズのファンクバンド The Meters の代表曲「Cissy Strut」は、世界中のジャムセッションで定番となっている曲です。
コード進行はほぼ C7一発。シンプルだからこそ、多彩なアプローチが取りやすい楽曲になっています。
まずは、今回のソロ例のショート動画をご覧ください。
さらに、実際のフレーズは下記のタブ譜をご覧ください。
今回のソロについて
今回紹介するのは 「アウトフレーズ」 を使ったソロです。
難易度は ☆☆☆レベル(上級者向け)。
C7一発に対して、あえて別のコード(今回は D♭7)を想定し、そこからフレーズを作ります。
このような手法はジャズ的な発想で、専門的には スーパーインポーズ(Superimpose) と呼ばれます。
アウトフレーズの基本アイデア
実際の進行:C7
仮想の進行:D♭7
つまり、C7が鳴っているところで「もしここがD♭7だったら?」という視点でフレーズを弾くのです。
使用スケールと狙い
D♭7を想定しているため、対応するスケールは D♭ミクソリディアン になります。
D♭ (R), E♭ (2nd), F (3rd), G♭ (4th), A♭ (5th), B♭ (6th), C♭ (=B, b7th)
ここで大事なのは、D♭7のコードトーンを軸とすることです。
以下が コードトーン なります。
- ルート(D♭)
- 3度(F)
- 5度(G♭)
- ♭7度(C♭=B)
これらを軸にすることで、ただの「外した音」ではなく、「D♭7という別のハーモニーを提示している」 とリスナーに認識させることができます。
アウトフレーズを自然に聴かせるコツ
アウトフレーズは弾き方を誤ると“ただの間違い”に聴こえてしまいます。
自然に響かせるためには、次のポイントを意識しましょう。
- 入れるタイミングを明確に意識させる
小節の頭など、「ここから違う響きが始まる」とリスナーに伝わる位置で入れると効果的です。 - 戻る場所を明確にする
フレーズを展開した後は、きちんとC7のコードトーン(C, E, G, B♭など)に着地すること。
これにより「C7に帰ってきた」という安心感を与えられます。
参考:私の体験
私がこの「アウトフレーズ」という概念に衝撃を受けたのは高校生の頃。
深夜の音楽番組で Miles Davisバンド(1980年代) が紹介されていた放送を観たときでした。
そこで初めて知ったギタリスト John Scofield のプレイにぶっ飛び、
「こんなスリリングなギターは初めてだ!」と強烈なインパクトを受けたのです。
こちらの動画↓
後に研究してみると、彼はこのようなアウトフレーズを多用しており、
まさに “間違いを音楽に変える” 魔法のような発想 だと気づきました。
まとめ
- C7一発進行でも「別のコードを想定する」というアプローチで表現の幅は無限に広がる。
- アウトフレーズは「外す」だけでなく、「きちんと戻る」ことがポイント。
- タイミングと着地点を意識すれば、外した音が緊張感を与え、スリリングに響く。
前回の ペンタトニック(Level☆)、
ミクソリディアン+ドリアン(Level☆☆) に続き、
今回の アウトフレーズ(Level☆☆☆) を組み合わせれば、
「Cissy Strut」のセッションで 色々なカラーをアドリブソロに入れられるようになります。
ぜひ実際に試してみてください!
Vitamin Studioのレッスンについて
また、Vitamin Studioのレッスンではさらに以下の譜面にあるような、多彩なアプローチを取り上げています。
Cissy Strut (C7)で使えるアプローチ例↓(譜面)
同じ楽曲を題材にしながら、さまざまな手法を試すことで理解を深めていただけるレッスンです。
ご興味のある方は、オンラインレッスンも行っていますので、ぜひお問合せください。



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